ノルブリンカ

カテゴリー:庭園・歴史の建物・世界遺産
ノルブリンカはダライラマが避暑に使った夏宮です。普通はラサ版の頤和園といわれています。園内には、自然の姿を趣とする森林や草原があります。

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ノルブリンカは、俗にラサ版の頤和園(いわえん:北京にある、中国の世界遺産となった公園)と呼ばれ、チベット族の言葉で「宝の公園」を意味します。毎年夏が来ると、ダライラマは政府機関をポタラ宮からノルブリンカに移します。18世紀40年代(ダライラマ7世時)に建てられたノルブリンカは、歴代のダライラマが避暑に使った夏宮で、200年以上にわたる拡張工事によって、庭園面積は36万平方メートルとなり、部屋総数は374となっています。

東宮、中部、西園

ノルブリンカは、市の中心部から西へ3キロほどの郊外にあり、三つの区域に分かれています。

東宮は、入口と威鎮三界閣前の庭園を含めたものです。

中部は、中心的な宮殿区です。

西園は、自然の姿を趣とする森林や草原です。

各区域は、自然と融和した、壮大または秀麗な姿を呈しています。ノルブリンカの建築には、チベット高原特有の伝統様式の美が堪能でき、また、内陸の造園の伝統的手法を参考にしています。建築、石、水面、木を総合的に利用して景色としち、独特の雰囲気を創造しました。たとえば、湖心宮の設計には、漢族の古代の「一つの池、三つの山」の造園術が反映されています。

新宮

新宮はノルブリンカの有名な建築物です。新宮内には、写実的でかつ多彩な壁画が多数飾られています。最も人々の目を引くものは、新宮北殿西側にある壁画です。菩提の下で、釈迦牟尼が八の弟子と一緒に集う壁画で、釈迦牟尼の善良かつ平静な顔が緻密に描かれ、八の弟子の物思いにふける厳かな様子が実在の人そっくりに描かれています。

新宮南殿の壁画は西から東まで、通し絵となってチベット族の歴史を紹介しています。あわせて301幅の壁画は、チベット族の歴史や漢族との関係の発展に重要な資料を提供しています。壁画全体は生気に満ち、活力に溢れ、彩色のバランスが良く、独特の民族風情を持っています。これこそチベット族の芸術の集合と言えましょう。正真正銘のアートギャラリーです。

ノルブリンカはチベットの人工庭園の中で、最大規模で、かつ最も美しい景色が堪能できる、そして、最も多くの古跡を持っている庭園なのです。

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